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窒素ガス発生装置「NSPタイプ」 PSA方式採用


PSA方式とは

PSA(圧力変動吸着)方式は、吸着材を用いて空気中の酸素と窒素を分離する技術です。NSPシリーズでは、**分子篩炭素(MSC)**を吸着材として使用します。

PSAFlowSheet 99~99.99% N2

分子篩炭素(MSC)の特長

MSCとは

MSCは、極めて微細な孔(0.30~0.40nm)を有し、わずか0.02nmの分子サイズの差を利用して、酸素(0.28nm)と窒素(0.30nm)を分離します。

MSCSEM


NSPシリーズ開発コンセプト

  1. 省エネ性能の追求
    • 低風量でも高性能を実現(国産コンプレッサー対応)
    • PSA運転方式の改良(MB-PT技術)で99.999%の高純度窒素生成に対応
    • ランニングコスト削減(年間117万円の節電、CO₂排出量50t削減)
  2. 省スペース・設置自由度の向上
    • 小型・軽量設計(S型構造の継承)
    • スペースを選ばず、設置が容易
  3. 耐久性の強化
    • フィルターと活性炭槽を強化(活性炭容量2倍)
    • 前処理性能:4,000時間 → 6,000時間へ延長
    • 高耐久弁(B社製、寿命1.5倍)

新型MSCMG4」の特長

MSC-1 粒子径を揃えることにより、強く圧縮しても球の間隙は確保した (ペレットの内部も使用できる)

従来品と比べ、素材粒径を1.5μmに均一化(従来は20μmで不均一)することで、吸着効率と構造強度が飛躍的に向上。ペレット内部まで吸着面を有効活用可能に。

MG7LS20μ従来MSC素材の大きさが大きく不均一平均20ミクロン

MG41.5μ新型MG4素材の大きさが小さく均一20ミクロン→1.5ミクロン

B-maker参考他社

比較項目従来MSC(MG7LS新型MSC(MG4
粒子径約20μm(不均一)1.5μm(均一)
粒子間の空隙不均一均一で流動性良好
圧縮時の強度低い高い

PSA運転方式の進化:MB-PT技術

PSAMB-PT

AWI研究所により開発・APCI特許取得済み。吸着塔の中間から入口側へ均圧ラインを設けることで、


MB-PT

実機データ:KN4-20NSP

項目仕様値備考
窒素発生量20Nm³/h以上従来機(15Nm³/h)より高効率
窒素純度最大99.999%MB-PT方式の効果
騒音値68dB(A)従来機:75dB(A)より低減
消費電力234万円/年従来機:351万円/年
CO₂排出量約100t/年従来機より約50t削減
サイズコンパクト構造設置場所の自由度向上

性能比較:NSP vs 従来機(SP機)

型式出力(kW発生量(Nm³/h騒音値(dB年間電力コストCO排出量
KN4-15SP(従来)11kW1575dB約351万円約150t
KN4-20NSP(新型)11kW20以上68dB約234万円約100t

その他の特記事項


このように、「NSPタイプ」は、省エネ・高純度・高耐久・省スペースを兼ね備えた最新の窒素ガス発生装置です。国産コンプレッサーにも対応し、設置・運用面でも柔軟な対応が可能です。